東京サステナブル・シーフード・シンポジウム(TSSS)は、日本や諸外国での水産業の持続可能性に焦点を当てる、毎年恒例のイベントです。 5回目となるTSSS 2019は、昨年11月7~8日に東京で開催され、スケ―ディア・テクノロジーズは日本におけるサステナブル・シーフード関連の活動について見識を深め、国内および世界中の関係者とネットワークを構築するため、このイベントに参加しました。TSSS 2019は、これまでで最大の規模で、100人以上の登壇者と1000人以上の参加者が参加し、アジア最大のサステナブル・シーフードに関するイベントとなりました。
TSSS 2019では、1)日本の漁業法改正と沿岸コミュニティの活性化、2)持続可能な開発目標(SDGs)達成のための、サプライチェーンの透明化とエシカル消費を通じた企業努力、3)持続可能性認証制度(MSC、ASCなど)の推進、4)漁業改善プロジェクト(FIPs)のベストプラクティス例、などが主な議題として取り上げられました。
1 TSSS 2019で基調講演する小池百合子東京都知事
日本の漁業者の、水産業をより持続可能にし、若い世代に魅力のある産業にしようという熱意は非常に心強いものでした。日本では多数の新しいFIPがスタートしており、最終的にはMSC認証を得ることを目標としています。また、これらのFIPの多くは水産業者とNGOなどの非水産業者のコラボレーションにより行われています。東京オリンピックにより、サプライヤーや流通業者には、より多くのMSCもしくはASC認証済みの水産物の提供に対するプレッシャーが高まっています。AEONなどの大規模販売店のいくつかは、このプレッシャーに対しMSCのチェーン・オブ・カストディ認証(CoC認証)を取得することで対応しています。また、サステナブルでエシカルな消費についての社員教育のため、MSC認証済みの水産物を社員食堂で提供している企業もあります。
マグロはえ縄漁における海鳥の混獲に焦点を当てたセッションでは、登壇者らはRFMOの混獲回避措置規制の遵守不足、規制遵守のモニタリング不足などを、混獲根絶のための障害として挙げていました。スケ―ディア・テクノロジーズの担当者は、海鳥の混獲問題に積極的に取り組んでいる日本の漁業者やNGOその他の関係者と会話し、アンダーウォーター・ベイト・セッターの紹介を行いました。今後も日本におけるベイト・セッターの普及に向けて、日本の関係者と会話を続けていきます
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